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松井今朝子「吉原十二月」
 去年から読み続けている松井さんの割と最近の本です。図書館で予約し、ひと月くらい経って
順番が回ってきました。松井さん得意の誰かに語らせる手法で、本書は吉原大籬の主人が自ら
育てた花魁小夜衣と胡蝶を、二人の色々なエピソードを交えながら描いて行くというものです。
一見おっとりして色っぽいけれどしっかりして抜け目ない小夜衣と、さっぱりと男っぽいけれど
直情的で隙のある胡蝶を対比させながら、吉原の四季十二カ月を描いていて、それなりに面白い
ですが、題材・手法とも少しマンネリ感があるのも否めません。ただ最後の落ちはなかなか洒落て
いて見事でした。

中澤潔「大相撲は死んだ」宝島社新書
 著者は昭和9年生れ、1932年に報知新聞に入社して相撲担当となり、3年で毎日新聞に移って
大相撲などを担当した元記者で現在は東京相撲記者クラブ会友だそうです。相撲協会の御用記者が
多い中、協会に対して辛口のコメントを発信して協会から睨まれている方のようです。
私は長年の相撲ファンですが、八百長問題を下位の現役力士だけに責任を取らせて矮小化し、
幹部自らの反省がないまま禊ぎを済ませようとしている協会にまだ納得出来ておらず、当面
相撲を見に行かないつもりです。海老蔵も同様で、歌舞伎は当面海老蔵以外を観ることにして
います。海老蔵は元々役者顔が良いだけで、声も演技も大したことないので観なくても一向に差し
支えません。話が逸れましたが、本書は相撲界の現状と問題点をよく描いてくれています。
朝青龍らモンゴル勢や大卒エリート力士の問題点、弟子を指導する能力も改革する意思もない
親方達、大横綱で元理事長の北の湖始め過去の協会幹部の問題点等、閉鎖的な角界当事者達の
問題点と共に、角界の浄化・改革に消極的なNHKや自分達相撲記者クラブ等ジャーナリズムの
罪も挙げていてフェアだと思います。本書を読む限り未だ角界に本当の意味の改革の兆しはなく、
まだまだ衰退していく途上と思われます。ただ、電力業界や行政の今回のやらせ問題を見ると、
八百長問題は角界特有のものではなく、政治・経済・文化等日本全体を覆っている病巣のようで、
我々日本人が一人一人真剣に自分自身の足許を見つめ直さなければならないように思います。

鏑木清方「随筆集ー東京の四季」岩波文庫
 鏑木清方の美しく透明感のある日本画が好きで、書店で本書が目にとまって思わず買いました。
著者の絵と同様、涼やかで美しい文章と季節感豊かな情緒あふれる内容で心が洗われる様です。
こういう目で見つめているからこそ、あれ程美しく人や物が描けるのでしょう。エッセイストと
しても名高い方だそうで、もう少し読んでみたいと思っています。
by nakayanh | 2011-07-31 23:57 | 読書
夜眠れない時や、朝早く目が覚め家人が起きるまでの間、池波さんの「食卓の情景」や「散歩の時
何か食べたくなって」を拾い読みしていると余りに面白いので、まだ読んでなかった「銀座日記・全」を買ってきてじっくり通して読みました。著者が60歳(1983)から亡くなる直前の67歳(19
90)まで7年近く、「銀座百点」に寄稿したエッセイ集です。最高に素晴らしい本ですが、楽しい
のは半ば頃までで、後半は切なく悲しい、身につまされるエッセイです。

前半は「60を超えて以前のようにはいかない」と言いながら池波さんは元気そのもの、毎日よく
これだけ飲んで食べられるなと思う位の健啖振り、そして物凄い仕事量の合間に読書と試写室での
映画観賞、銀座などでの買い物、人との付き合いと超忙しい日々です。この生活では当然高血圧や
痛風にもなろうというものです。その無理がたたったのか、後半からどんどん池波さんの体調が
悪くなっていき、それと共に酒量が落ち、外出が億劫になり、食欲が落ちます。体重が落ち、
最後は家の中でやたらと滑って転ぶようになります。それでも池波さんは重病と思っていません。
あるいは判っていても沢山仕事を抱えているため、思い切って入院することが出来なかったのかも
知れません。日記の最後の2行は泣けてきます。「ま、仕方がない。こんなところが順当なの
だろう。ベッドに入り、いま、いちばん食べたいものを考える。考えてもおもい浮かばない。」

あれ程食べることに情熱を燃やし、一食一食が真剣勝負だった池波さんが、最後は食べたいものが
浮かばなくなるとは・・。私は今62歳で、同じ歳の頃池波さんはお元気なのですが、64歳位から
徐々に元気を無くされて行きます。私もそうなるのかと思うと身につまされるようでもあるし、
一方で、池波さん程暴飲暴食はしてないし、運動も十分過ぎるほどやって健康管理は出来ている
とも思います。しかし、私の様な世の中の役に立たない者より、池波さんの様な素晴らしい方が
長生きした方が人類全体の為には遥かにプラスだった訳で、もう少し池波さんの周りの人が気を
配っていれば、と口惜しい気もします。

池波さんは自分自身を怠け者と思っており、だからこそ引き受けた仕事は必ず期日までにやり
遂げることを信条として、段取り良く仕事を進めるのが常でした。その律儀さは生粋の江戸っ子で
職人の血を引いている自負と自覚からも来ていたようです。一生懸命食べることと約束を必ず守る
こと、これが私が池波さんに最も魅かれるところで、是非見習いたいと思っています。
by nakayanh | 2011-07-31 00:40 | 読書
マラソン仲間で還暦過ぎリタイヤ組飲み会第2回を28日昼に挙行しました。
前回と同じ3名です。

11時JR王寺駅集合、先ず飛鳥山公園を歩いて日本の資本主義の父とも言える渋沢栄一資料館へ
行きました。こんなところにこんな立派な記念館があるとは知りませんでした。そばに紙の博物館
もあります。王子製紙の発祥地だからでしょうが、それも渋沢栄一が作った会社です。何と500
もの会社設立に関り、他にも600の病院・養護施設・団体・学校設立等に関わったのですから
凄い方ですね。埼玉の商家に生まれ、徳川慶喜に仕え、大蔵省に入り、32歳で独立して数々の
事業を立ち上げ、90歳過ぎまで長命でした。一つの会社で40年近く汲々としていた自分が
情けなくも感じました。

資料館見学の後、10分ほど歩いて蕎麦屋の「無識庵越後屋」へ。数年振りです。ここで恵比寿
ビールと浦霞を飲み、酒肴は枝豆、出汁巻き卵、牛蒡天、砂ズリ唐揚げ、等々数知れず、最後に
蕎麦を頂いて2時半頃1次会終了。花番のおばちゃんが明るく元気で愛想が良くて最高です。

2次会は赤羽の居酒屋「まるます屋」へ。朝からやっている太田教授お奨めの居酒屋で一度行き
たいと思っていました。3時頃ですが店内はほぼ満員。辛うじて空いたテーブルを見つけて、
そこに落ち着きました。ビール、日本酒(銘柄忘れました)、肴(内容忘れました)で1時間ほど。
前回4次会までやって酩酊したので、今日は2次会までの約束で多分4時半頃お開き。

後は京浜東北と武蔵野線経由で帰りましたが、1時間で帰れるところ何故か家に着いたのは7時
でした。多分武蔵野線の終点まで行って折り返したのだろうと思います。
by nakayanh | 2011-07-28 23:56 | 蕎麦
半蔵門の国立劇場大劇場25日昼の部に行ってきました。
落語中心に漫才曲芸合わせて7組で2時から4時半まで。大きなホール落語ではありますが、常打ち
の寄席と違って一組20分から25分見当とややじっくりやってくれます。演者が演じている最中は
客席への出入りを禁じていたようで、歌舞伎公演でも出来ないなかなか珍しく,且つ英断と言える
良い運営でした。平日昼の公演とあって、客は勿論年配者中心で客席は8割方埋まっていました。

漫才はロケット団という山形弁のコンビで、冒頭四文字熟語ネタで「一つ失敗すると全て信用
されないこと」「東北電力」、「余計なことをして馬鹿にされること」「九州電力」、と笑わせ、
あとは得意の山形弁ネタで爆笑を誘いました。後半同じネタを引張り過ぎてややだれたのが残念.

林家たい平は歌舞伎の幅広い素養を必要とする「七段目」を熱演しました。「笑点」では面白く
もない「花火」の一発芸を連発して顰蹙ものですが、今日は忠臣蔵以外にも勧進帳や助六、義経
千本桜の狐忠信等を織り込み、團十郎の声色まで入れて工夫と勉強の跡が窺えました。
ただ、くすぐりの部分で「旅行する人は何故列車が動き出すまで弁当を食べ始めないんでしょう」
等とステレオタイプの話をするのが残念です。これだと本当の人間観察に基づく話ではないので、
心底からの共感を伴う笑いとはならないのです。
大トリは三遊亭圓歌。例によって天覧落語の枕から入って中澤家の人々の一席。64年の芸歴だ
そうですが、その殆どを「山の穴」と「中澤家」でやり通すのが凄い。他には「浪曲社長」位
しか聴いた事がありません。まあどちらも何度聴いても面白いからこれはこれで良いのですが。
80歳を超えて流石に以前のように縦板に水とは行かない部分もありました。

2時間半3千円で大いに笑わせてもらい、しかも多少なりとも震災復興の為のチャリティになる
そうですから有り難い半日でした。
by nakayanh | 2011-07-26 07:44 | 落語
今日の昼頃、東北の被災地3県を除いて地上アナログ放送が終了しました。たまたま見ていたフジ
TVの27時間テレビは「笑っていいとも」の時間帯で、タモリや99の岡村さんが結構盛り
上げていて楽しめました。これだけ準備期間を取り、広報して移行したのですから、これで知ら
なかったという人がいたら、幾ら何でも怠慢と言わざるを得ません。どうしても対応出来なかった
お年寄りや障害者の方がいたとしたら、それは行政のフォロー不足ということでしょう。

それに引き換え、我が家ではNTTのフレッツ光を使っていますが、ほんの一月前くらいに突然
ルーターを変えるとかで現物を送り付け、2週間以内に取り換え、インターネット等の環境変更を
独力で行い、古いルーターを返送しろという指示が来ました。不親切極まりないのですが、今日
その作業をやってみました。案の定、ルーター交換は出来ましたが、ネット環境の変更設定が
上手くいかず、かなり苦労しましたが、サービスセンターに連絡を取って何とか遠隔指導で
設定を変更し、こうしてブログ書き込みも可能となりました。しかし、メーカーが勝手に変更
するのだから、本来なら一軒毎に訪問して設定変更をするべき筋ではないかとも思いました。
私の様なインターネットとメールが辛うじて使える年配ユーザーがちんぷんかんぷんですから、
60代後半以降の年配の方には殆ど無理ではないでしょうか。NTTの進め方は極めて不親切で、
東電と大して変わらないお役人体質だと思いました。サービスセンターの女性の電話による遠隔
指導は親切・明解であっという間に問題解決しましたが、多くのお年寄りの方にはセンターへ
電話を掛けるのも億劫でしょうし、ましてそれを聞きながらのPC操作も難しそうに思います。
週央3日間京都に行ってきました。メインは京産大特別客員研究員としての研究について、指導
教授のご指導を頂く為の打合せが、19日3時から先生の研究室で予定されていたことです。

台風6号が近付く中、19日朝早く家を出て、大学に11時前に到着。図書館で少し読書、学食で
ランチを食べ、再度図書館に行きましたが、「台風の警報発令の為、午後は休講。学生は直ちに
帰宅せよ。」との学内放送があり、図書館の係員も出て行けという。已む無く先生にメールした
ところ、打合せは予定通りとのことで、学内の談話室で少し時間を潰しましたがそこも追い出され、
少し早めに研究室に行きました。先生は直ぐに応じて下さり、参考図書や今後の進め方を指導して
下さいました。同じ先生に指導を受ける他のお二人(京都の染め物職人の方と横浜の主婦で長唄
三味線の名取の方)も到着し、順次先生の指導を受けました。その後長唄の杵屋さんが持参された
三味線を触らせて頂き、勧進帳等の模範演奏。20年近くの経験だそうですが大した腕前です。

五時も過ぎたため、京都検定の方達のたまり場で食事しようということになり、風雨がやや強まる
中、タクシーで洛中へ繰り出しました。仕事のある染物屋さんは途中で降り、3人は木屋町六角の
お店に行きましたが、生憎お休み、結局木屋町の適当な居酒屋に入店、2時間近く酒を飲みつつ
歓談しました。先生は私より4歳下の美人ですが、酒のお強いこと。神戸大大学院を中退され、
暫く子育ての後、どうしても勉強を続けたくて大阪大の大学院に入り直された由。千葉大助教授を
経て今に至っておられるそうです。明確な目的を持ち多くの障害を乗り越えて学問の道に進まれた
意思と勇気は尊敬に値します。先生と言い、杵屋さんと言い、撫子Japanに限らず、自分の夢を
実現させる素晴らしい女性は多くいるものと感心させられる一日でした。
by nakayanh | 2011-07-24 01:33 | 京都
歌舞伎の播磨屋二代目中村吉右衛門が人間国宝に認定されました。今の歌舞伎界を見渡せば、
吉右衛門が最高の立役として先ず異論がないことと思います。しかしながら状況はなかなか複雑で、
吉右衛門も手放しで喜びを表現出来ない様にも思います。

吉右衛門の同世代乃至少し年上、つまり一番脂がのっている立役歌舞伎俳優を見ると、国宝なのは
七代目尾上菊五郎(1942生)だけで、同年齢の実兄松本幸四郎、十二代目市川團十郎(46年生)、
十五代目片岡仁左衛門(44年生)はいずれも人間国宝に指定されておらず、彼らを一気に飛び越えた
ことになります。吉右衛門は紫綬褒章すらまだ受けていませんでした。

菊五郎の後なかなか誰も歌舞伎界から国宝に指定されないのを実は不思議に思っていました。
全くの個人的な想像ですが、菊五郎を国宝にしたのが早過ぎて、その後それ程芸は進化せず、体
ばかりが太ってやや期待外れだったため、その後の認定に慎重になったのではないでしょうか。
幸四郎は現代風な小顔の顔立ちで目も細いため、立役としてはやや線が細く貧相なのが弱点です。
仁左衛門は十分国宝の価値があると思いますが、関西が地盤の為それなりにハンディはあるで
しょうし、何となく人気先行のイメージがあり、頭の固い役人には実力が判らなかったのかなと
思います。團十郎は04年以来の白血病に加え、今回の息子海老蔵の不遜な発言で完全に目がなく
なったと思わざるを得ません。そんな中で、役者として最高の充実期を迎えていて華のある
吉右衛門が選ばれたのは、主観的には当然に思いますが、色んなしがらみや頭の固い役人の
スタンスを考えると、今回の決定は結構英断だったと言えそうです。

私が最初に吉右衛門を凄いなと思ったのは歌舞伎ではなく、20年以上前に聴き始めたNHKの漢詩
紀行という番組でした。俳優の江守徹と吉右衛門が交互に漢詩を朗読するのですが、ケレン味・
芝居っ気たっぷりの江守より、淡々と抑揚のない吉右衛門の朗読の方が遥かに心に沁みるのです。
鬼平で茶の間の人気も得ましたが、それに慢心することなく歌舞伎に精進したのが良かったので
しょうか。若い時から器用で華やかで目立った兄の幸四郎より、不器用で目立たず、陰のある
吉右衛門の方が、歌舞伎役者としては幅が広く存在感があった、と言うのがここ10年の私の印象
です。勿論幸四郎も当代一流の役者ではありますが、弁慶等の荒事より世話物等により力を発揮
するように思います。

さて次はいずれ勘三郎か玉三郎辺りが人間国宝の候補となるでしょうが、年齢的な順序を逆転させ
てでも、仁左衛門こそ国宝になるべき十分な実力があると思います。それより脇役での片岡我當
(仁左衛門の長兄)が先になるべきだとも思います。
by nakayanh | 2011-07-16 21:23 | 歌舞伎
午前2時に起きて準決勝第一試合米vs仏を後半途中1:1からテレビ観戦。アメリカが終盤パワーで
2点捥ぎ取り3:1で決勝へ。

第2試合はいよいよ日本VSスウエーデン戦。試合前に両チームキャプテンが差別撲滅の宣誓を行い、
国歌斉唱があり、ここまで来るとセレモニーもなかなか格調高いものです。

日本の先発メンバーはドイツ戦で決定的なチャンスを蹴り損ねたFW永里を下げ、初スタメンの
川澄をMFに投入、大野・安藤の2トップ。永里はチャンスを逃した後の表情も不貞腐れたようで
暗く、ドイツ戦後半の丸山との交代、準決勝でのスタメン入替は当然でしょう。

試合開始から暫くは大きな相手に対して慎重になり過ぎ、バックパスばかりでイライラさせられ
ました。案の定沢キャプテンの斜め後ろへのパスを相手に取られ、先取点を許しました。
しかしここから攻めの姿勢に切り替えたようで、抜擢された川澄が体で押し込んであっという間に
同点。前半で追い付いたのが選手にもファンにも精神衛生上良かったようです。

後半は日本のパスが面白いように決まり、こぼれ球を沢がヘッドで決めて汚名挽回の勝ち越し点。
更に相手キーパーが飛び出した隙を、川澄が冷静に読み切って超ロングループシュートで3:1
としました。まだ20分以上残っている時点で川澄を下げて永里に交替。勝負事では禁物の温情的
選手交替にも見え、少し心配しましたが、佐々木監督はもう行けると読み、チームワークや控え
選手のモチベーションを重視したのでしょう。最後の10分位はスウエーデンの猛攻で自陣に釘付け
状態でしたが、何とか凌ぎ切り、3:1で圧勝しました。

勝因の一つは監督の選手起用采配が見事に当たっていることでしょう。ドイツ戦の丸山と言い、
今回の川澄と言い、絵に描いたように良い結果を出しました。今日途中出場した永里も決勝戦に
向けて腐らずに準備できます。

日本の高いパス技術も素晴らしいですが、スウエーデンが大きな体格の割に激しい当たりをして
来なかったのが日本に幸いしました。その為余裕を持ってパスで繋げましたが、決勝の相手の
アメリカはもっと激しく当たって来るでしょうから、今日と同じでは駄目で、何らかの対策が
必要でしょう。

地元開催国相手のドイツ戦と違って、審判がフェアなジャッジをしたのも、当然のこととはいえ
日本にとっては有難いことでした。


それにしても撫子ジャパンの積極的な攻撃姿勢は素晴らしい。日本の男子代表もあの姿勢を学ぶ
べきではないでしょうか。国際試合での日本代表得点数を沢に抜かれた釜本が、「女の子に
抜かれるとは思わなかった。」と発言したそうですが、日本代表キャプテンの32歳の沢を女の子
呼ばわりするのはみっともないことで、如何にも日本男子の器の小ささを感じさせました。
今朝のワイドショウ番組で少し見た小倉キャスターの「決勝の相手の米国なんて恐れるに足りない」
趣旨の発言も、日本をチアアップした積りなのでしょうが、偉そうで品のない物言いでした。解説
?の松木も相変わらずノー天気でそれに同調していました。
先週末の土日を挟んで京都に行ってきました。本当は祇園祭山鉾巡行の17日に合わせて行きたい
ところですが、今年は三連休真中の日曜で大変そうなので諦めました。

今回の一番の目的は京産大図書館で勉強の為の資料を探すことです。金曜日昼前に図書館に行き、
4時過ぎまで過ごしました。資料は5冊借入。開架書棚にある本は2週間ですが、書庫の本は研究員
には半年貸してくれます。古書店でもなかなか見つからず、あっても高価過ぎて買えない本だから
有難いです。

図書館が又素晴らしい環境で、学生もあまりいないのでゆったりとスペースを使えます。町の
図書館と違って、ビニール袋をいくつも提げたホームレス風の人もいません。昼は教職員食堂や
学食で安い値段で食べられます。ここだとアルコールの誘惑もありません。

最近の大学の一般的な環境を知らないからかも知れませんが、京産大キャンパスは全体的に
素晴らしい環境で、40年前の我々の頃と比べ、こういう環境で学問できる学生を羨ましく思い
ます。北の外れに有るとはいえ、四条烏丸から1時間掛りません。地下鉄とバスを利用しますが、
多くの学生がバイクを利用しており、学校前の広場の駐輪場には多数のバイクが並んでいて圧巻
でした。街なかの京大だと自転車が並んでいるのが、坂の上の京産大ではバイクと言う訳です。

金曜夜は京都在住の走友と久々に酒。鴨川沿いの床に初めて連れて行って貰いました。こんな
暑い日に外で大丈夫かと思いましたが、鴨川を渡る風が爽やかで暑さは全く感じませんでした。
床が大賑わいなのも頷けました。

日曜は午前中建仁寺塔頭の両足院で半夏生(ハンゲショウ)の庭を鑑賞。半夏生とは72候の一つで、夏至
から11日目の日ですが、ドクダミ科の多年草の名でもあります。この時期にそれぞれの茎の上
から三枚の葉の表面が真白くなり涼やかで美しいです。両足院では池の周囲にこの半夏生が600株
群生していて、素晴らしい眺めでした。茶室で半夏生を観ながら頂く抹茶もは乙なものでした。

午後は改装を終えた京都文化博物館で日本画展鑑賞。京都日本画家協会創立70年の記念行事で、
多数の会員の絵の中にはつまらない作品も多くありますが、歴代理事長・顧問の作品は流石に
素晴らしい作品が多かったです。その後は同じ場所に有る旧日銀京都支店を改装したホールで
改装記念の無料コンサートを鑑賞しました。1部がフルートとピアノのクラシック・デュオ、
2部が素人中心のビッグバンドで懐かしいスイングジャズ中心の演目。どちらも演奏は一流とは
言えませんがまずまず楽しめました。

月曜は再度図書館に行き、半日勉強して帰りました。この図書館には当面京都に来る度通うことに
なりそうです。それにしても7月の京都は連日猛暑で、日向を歩くとくらくらしました。
by nakayanh | 2011-07-13 08:13 | 京都
矢野誠一「昭和の芸人 千夜一夜」文春新書
 5/20に出た本です。今は亡き主に昭和に活躍した芸人88人についてのエピソード集です。
落語家や講釈師、浪曲師等寄席芸人にに限らず、俳優や歌手も含まれています。こういう本を買う
時は、自分自身興味のある人が出ているかどうかがポイントになりますが、中村伸郎が載っていて
興味を引かれ、「では山茶花究が載っていれば買おう。」と思って探したところちゃんと載って
いました。他にもアダチ龍光、越路吹雪、吾妻ひな子、芥川比呂志等々、渋い人選だと思います。
著者は私より14歳上の演劇・演芸評論家ですから、私には判らない芸人も1/3位いますが、
知っている人についてはエピソードも面白く、芸人の人となりをよく捉えていて爆笑させられる
こともしばしばです。戸板康二の「歌舞伎ちょっといい話」の昭和芸人編といったところです。
一つ惜しまれるのは、全ての芸人の項に顔写真を付けておいてくれれば良かったのですが、
顔写真のない芸人も多く、ちょっと作りが雑だなという気もします。勿論人名索引はありません。

万城目学「ホルモー六景」角川文庫
 「鴨川ホルモー」の続編と言うか、番外編と言うか、ホルモーに係る番外エピソードの短編
6つが収められています。「鴨川」の以前の話や後日譚、裏話、東京編等、「鴨川」を読んで
いなくてもそれなりに楽しめますが、読んでいればなお面白いという趣向です。短編ばかりなので
やや散逸感があり、じっくり楽しむという感じではありません。四神相応の地である京都の
四大学ということで、東西南北それぞれにある大学が「鴨川」で選ばれた為、同志社大が割を
食っていましたが、陰陽道からは当然中央の黄色も外れる訳はなく、同志社大黄竜陣の名で
出て来ます。京都好きは一応押さえておくべき本かと思います。
by nakayanh | 2011-07-07 17:56 | 読書