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木曜の会社帰りに立ち寄りました。三回目かな。

当初なかなか見つけられなかったお店ですが、何故こんな店が判らなかったのだろうと言うほど駅の近くです。

7時前入店、先客は2組。3人組とカウンターに女性一人。私はテーブル席に着きビール中、一之蔵、卵焼き、わさび芋、田舎。卵焼きは大きくてふっくらの美味しい出汁巻きです。総じて値段がリーズナブル。田舎はせいろより高いですが、強烈な荒挽きで目も口も楽しめます。

帰る頃には満員、目立たないお店ですが客はしっかり根付いている様です。残念なのは、愛想の良い花番の奥様が、注文の品を運ぶ時以外奥に入ってしまうことで、ちょっと注文がしづらい点でしょうか。大声で呼ぶのは無粋で避けたいところで、他の客の品を運ぶ時を狙って声を掛けるしかなく、ちょっとかったるく感じます。この点は湯津上屋やよし房凛の女将は見事だと思います。

今日は立ち寄りませんでしたが、隣のインテリア小物店も洒落ていて楽しめます。
「重吉」は私にとって帰宅途上の丁度中間地点で、駅からも近く、一息入れていくには有り難いお店です。
by nakayanh | 2008-05-30 01:14 | 蕎麦
今場所は琴欧州の初優勝で幕を閉じました。琴欧州の今場所の相撲は、今までと見違える程素晴らしいものでした。大関に上がった頃は股割りも満足に出来ない腰高で、見るからに危なっかしく、相撲の形になっていませんでしたが、今場所は蹲踞の姿勢が良く、相撲も腰が低く安定していました。2メートルを超える身長で腰を下ろしてじっくり攻められたら、なかなか敵う相手はいないでしょう。敵は自分自身というか、慌てて自分の相撲を取れない場合だけで、安美錦はそれを良く考えた上手い相撲でした。何でもありという印象で、決して潔い美しい相撲ではないけれど、上位に勝つためにはまあ許されるのでしょう。立会いは普通合わせるものですが、対琴欧州ではわざと合わせずに、自分の呼吸で立つためだけに苦心しているのが、ありありと見て取れました。安美錦は間違いなく頭が良く柔軟で、将来相撲協会をリードしていく人材になるような気もしました。

今場所の優勝で来場所綱取りとマスコミは直ぐに騒ぎますが、先場所負け越しの角番だった訳ですから、来場所全勝優勝くらいしないと横綱推挙は難しいと思います。この点は内館横審委員の意見に賛同します。

千秋楽結びの一番の朝青龍vs白鵬戦は酷いものでした。明らかに不要な駄目を押した朝青龍が悪いと思いますが、彼のことで騒動にしたくない北の湖理事長の、「白鵬が悪い」との裁きもお粗末極まりないものでした。相撲ファンを愚弄しているとしか思えません。庶民の普通の感覚で物事を見ることの出来ない人がトップにいる相撲協会という組織は、なかなか苦しいものがあるように思います。名選手必ずしも名監督ならず、大横綱必ずしも名理事長ならずということでしょうか。勿論両横綱共お粗末で、喧嘩両成敗は已む無いところですが、7:3かせめて6:4で朝青龍に非があると見るべきではないかと思います。
カテゴリーが読書だか京都だか美術だか良く判りませんが、日経朝刊最終ページの文化欄で、5/22から連載されています。土曜で三日目、10回位続くのでしょうか。

初日は、家康など歴史の転換期の為政者が、皆源氏物語を庇護してきたことを挙げています。王朝文化を庇護し、継承し・掌握することで、自らの権力に権威付けをしたのでしょうか。その辺りの関係を三田村雅子フェリス女子大教授が今秋本にまとめて出版するそうです。

二日目はNYのメアリー&ジャクソン・バーク財団が所有する、江戸期京狩野派による「源氏物語絵巻賢木 断簡」の藤壺の出家シーンの絵について。その絵巻のスケールの大きさと朝廷文化の克明な描写が、朝廷の幕府に対する反発を忍ばせたもの、との解釈で、想像の域を出ないようですが、丁度先週京都の源氏千年紀展で現物を見て印象的だっただけに、興味深く感じました。

三日目の土曜は江戸の庶民の間での源氏ブームについて。「源氏名」というのは源氏物語の登場人物や巻名に由来するなんて初めて知りました。

日曜は連載休み、明日から仕事で気が重いですが、日経文化欄(とスポーツ欄)だけが朝のささやかな楽しみです。
by nakayanh | 2008-05-26 00:47 | 読書
今年は源氏物語千年紀とのことで、源氏物語についてのイベントがあちこちで開かれています。私は寂聴さんのダイジェスト版で読み、あまりの面白さに、次は「京言葉による源氏物語」にトライして、途中挫折した程度で偉そうなことは言えないのですが、この「大掴源氏物語」は楽しくてお奨めできます。漫画で1帖を見開き8コマで纏めるという暴挙ですが、実に可愛くて楽しく、現在家族の間で引っ張りだこです。本の帯のキャッチコピーは『抱腹絶倒の「源氏」全54帖、これ一冊で「源氏」全部を読んだ気になれる!かんたん!かわいい!おもしろい!』です。源氏はマロと称し、顔が栗で可愛いのです。僅か1300円でオールカラー、カバー裏に各帖と源氏の年齢が対比してあったり、ところどころに系図で関係者を示してあったり、実に親切で気配りの効いた作りです。

これまでマンガ本の最高傑作はいしいひさいちの「B型平治捕物帖」だと思っていましたが、「大掴源氏」はそれを凌ぐかもしれません。「大掴み」という名前が人を食っていて良いと思います。

それにしても源氏物語は要するに浮気っぽい男の女性遍歴に過ぎず、実に不道徳な内容で、何故特に女性に人気があるのか、未だに判らないのですが、女房に聞くと「そりゃあ光の君が良い男だからよ。」とのことです。セクハラは被害を受けた女性がどう思うかでセクハラかどうか決まるようで、言い換えれば良い男にされれば平気なことを、嫌いな男がすればセクハラになる訳で、実にいい加減で理不尽なことと常々思います。やはり男も顔なんだ、という現実。私など生きる希望を失うほどです。源氏は何をやってもセクハラにならない男の物語で、私にとって本音は面白くなく、あほらしいのですが、京都の雅を知る上では欠かせない本で、已む無く付き合っている次第です。段々話が逸れてしまいました。
by nakayanh | 2008-05-24 00:29 | 読書
翌朝は快晴で汗ばむ気候の中、バスで東大寺へ。大仏様を拝んだ後坂道を登って二月堂。ここからの景色は奈良を眺望出来て素晴らしく、日陰は心地良いです。風情のある無料休憩所でお茶を飲んで一服。回廊を下って三月堂の優美な建物を横目に見ながら下ると、途中に手向山八幡宮があります。菅原道真が「この度は幣も取りあえず手向山紅葉の錦神のまにまに」と読んだ縁の場所とこの日初めて知りました。

バスで興福寺へ行き、国宝館見学。有名な国宝の阿修羅像、金剛力士像の他、大好きな天灯鬼・竜灯鬼像等に再会しました。

そこから暫く歩いて三条通の蕎麦屋「かえる庵」へ。初めてです。先客は二組。15人位入れるこじんまりしたお店で、中年のご夫婦がやっています。ビール中、奈良の地酒、冷奴。卵焼き、板わさ等。蕎麦はもりと大もりのみ。分厚い瓦のようなものに蕎麦は盛られてきます。蕎麦もまずまず旨いです。ゆっくり寛いでから、奈良を後にし、練習に向いました。
by nakayanh | 2008-05-22 00:06 | 蕎麦
先週末ブラバン練習のついでに京都、奈良に行ってきました。

京都は4月初め以来、もうすっかり新緑の季節です。どこも修学旅行の中学生が一杯でした。平安神宮の神苑へ。平安神宮は明治時代に創建された変哲もない神社ですが、神苑は植冶と呼ばれる昭和の名作庭家7代目小川治兵衛の手になるもので、どの季節に行っても美しく見応えがあります。今回は殊に中神苑のあやめ、杜若や蓮の花が見事でした。

その後三条高倉の京都文化博物館「源氏物語千年紀展」へ。あまり期待していませんでしたが、入場料1200円(「そうだ京都行こう」エクスプレスカード提示で200円引き!)で吃驚させられました。中へ入ると更に吃驚、国宝・重文の書画骨董の展示が充実していて、人出も相当なものでした。今更ながら源氏物語の人気の高さを思い知った次第です。4/26~6/8の開催ですが、先日の日曜で5万人の入場者と新聞に出ていました。

予定をオーバーして1時過ぎ車屋町通二条下るの老舗蕎麦屋「本家尾張屋」へ。辺鄙なところにありますが、中は広く二階もほぼ満員、超老舗の故か観光客が多く、生意気にも修学旅行の中学生もいました。ビール中、冷酒、鰊棒煮、京野菜の天麩羅。メニューも豊富で蕎麦もまずまずです。

午後JRで奈良へ。2年振り位でしょうか、奈良町を散策。結構いろんな新しく洒落たお店が出来ていました。6時前に『居酒屋味酒覧」に出ていた「蔵」に行って見ましたが、既に満員。已む無く近くのちょっと怪しげな居酒屋に入りました。親父一人でやっているお店で、まあまあ楽しめました。
by nakayanh | 2008-05-21 00:34 | 蕎麦
両国の後銀座スイングの北村英治クインテットを聴いてきました。半年以上振りです。
一週間前に予約しておいたので真ん中近くのカウンターに座れました。6:45スタートで1ステージ1時間、30分休憩で3ステージ、11時近くまでじっくり聴くことが出来ました。

相変わらず上手いなあ。惚れ惚れするクラリネットのサウンドです。2ndステージではソフィスティケイテドレイディやナイチンゲールサングインバークレイスクエア等今、まで聴いたことのない曲も幾つかやってくれました。70台半ばでこれだけの演奏が出来るのは神業としか思えません。

トランペットの中川善弘さんはトロンボーンの名手中川英二郎さんのお父さんです。英二郎の兄の幸太郎さんは芸大での作曲家だそうで、他にもおじさんが音楽家で、バッハ並に凄い音楽的才能を有する一家です。中川の親父さんはトランペットを無呼吸奏法(正しい名称を知りません)で楽々と吹いていました。これもなかなかできる技術ではありません。 
                                                           
by nakayanh | 2008-05-16 23:50 | 音楽
両国国技館に1時過ぎ到着。入り口の切符もぎりはジェシー高見山でした。年寄り名今出てきません。切符が小さくてもぎるのに苦労していました。親方握手会もこの日は高見山でしたが、入場した時は既に整理券配布済み、でも切符を目の前でもぎってもらったからまあ良いか。

相撲は2階西の椅子席最前列で楽しみました。入った時は三段目の取組半ば。ビールと酎ハイを飲みながら、お決まりの焼き鳥と琴光喜弁当。ほろ酔いで寝てしまい、十両の後半と土俵入りを見逃しました。高見盛は負けましたが、花道を出てくるところからしょんぼり変えるところまで、動きの全てが面白く、楽しめます。32歳ですがなるべく長く頑張って欲しいです。稀勢の里は勢いがあり、危ないところ辛くも勝ちました。体もあり大関の有力候補でしょう。結び三番が全部外国人力士というのはちょっと切ないですね。

はしたない事ですが、相撲の合間に双眼鏡でお客を眺めるのもなかなか楽しめます。正面の一番前、勝負審判の直ぐ横に内館牧子横審委員がいました。あれ程横綱の品格を言う割には、あの髪型は何とかならないかなと思います。朝青龍の名前を題名の一部にした著作を出しているのも、あざとい感がします。向う正面のマス席には英会話のウイッキーさんもいました。

朝青龍はやや危なかったものの、速い動きで若の鵬を投げ飛ばしました。しかし若の鵬は大きくて力もあり上まで行きそうです。白鳳は危なげなく旭天鵬を破りました。5:55打ち出し、流石に平日のためか入りは8割方、2階の半分は殆ど空席でした。修学旅行で相撲見学に来たらしい小学生の団体も沢山いました。良い思い出になるでしょうね。両国を出てJRで銀座に向いました。
雨の中、朝9時前出発で行って来ました。慶応三田キャンパスには10時過ぎ着。雨は益々激しく降っていました。ここを訪れたのは20年振り位でしょうか、キャンパス内には新しい図書館などいろんな建物が増えていましたが、昔の建物や木々は以前のままでした。

展覧会は旧図書館内で入場無料。誰でも入れます。お客の入りはまずまず。上野などの美術展の恐ろしい混み様では全くなく、ゆったりじっくり見れる程度の混み具合です。展示はなかなか見事なものでした。生い立ちから、テニス三昧の学生時代、20歳になって学問に目覚め、イギリスに留学して学者の道へ進む過程。戦前戦後を通じての塾長時代、皇太子の教育参与時代、家族や交流のあった人達等が8つのコーナーに区切られ、写真や手紙や記念の品が数多く展示されています。実に良く整理されており、それぞれのコーナーを興味深く拝見しました。スピーチの音声が流れていたり、書斎机を再現していたり、興味が尽きず1時間半くらいたっぷり鑑賞しました。僅か2週間しか開催せず、無料というのも有り難いですが勿体無いような気がしました。

色々発見もありました。昨日書いた「海軍主計大尉小泉信吉」は、信三存命中は一般に刊行することを望まず、幻の名著と言われていたのを、没後ようやく家族の許可を得て出版したそうです。私家版の本も展示してありました。空襲の火傷見舞いに鏑木清方が贈った日本画や、亡くなった折、皇太子と美智子妃が遺族に贈った御弔歌の自筆の短冊も展示してありました。、

一階入り口の販売コーナーで展覧会のガイドブックや著作などを購入。ついでにキャンパス内の生協で買い物もして、12時過ぎにキャンパスを出て両国に向いました。
by nakayanh | 2008-05-15 01:44 | 読書
最近読んだ訳ではありませんが、大好きで何度も読み返してる本です。明日三田の慶応図書館で開催中(5/8~21)の小泉信三展に行く予定で、何となく思い出してこの項を書き始めました。

まだ学生の頃、神戸の実家に帰省中、作家の故井上靖さんの講演を聴く機会がありました。その時に井上さんが「美しい文章」の例示として揚げられたのがこの本でした。

慶応の塾長だった小泉さんは、大経済学者であり、今上天皇のご養育係であられ、私の尊敬する良識人でもあります。長男の信吉さんを先の戦争で亡くされ、ご自身も空襲で顔などに大火傷をされました。戦後その息子の信吉氏を偲んで綴られた文章を、私家版として身近な方に配られたのですが、読んだ方があまりの素晴らしさに正式に出版を強く勧めた結果、漸く日の目を見たという経緯だったと思います。

井上靖さんという作家ご自身が、「敦煌」や「天平の甍」や「孔子」等、端整で趣のある素敵な文章を書かれる方ですから、その方が推奨する本に間違いのある訳がありません。読んでみたら本当に素晴らしく、私の座右の一冊となりました。最愛の息子の信吉氏を亡くされ、悲しみの底にいながら、信吉氏の思い出や家族の出来事を、思いつくまま抑制の効いた文章で淡々と綴っておられます。無駄や誇張ががない簡潔な文章で、それが心地良く美しく感じられます。感情を抑えた文章によって、一層深い悲しみが読む者に伝わってきます。それは決して著者の意図したものではない筈ですが、事実を伝えようとする簡潔で飾らない文章が、美しく更に深い感情まで伝えることが出来る、というのをこの本によって知りました。この本も素晴らしいですが、それを伝えて下さった井上靖さんも名講義だったと思います。

初めて読んだのは学生の時で、その時は息子の信吉氏の立場で読んで感激していましたが、数年経って結婚し子供も出来てから読み返すと、親であり著者である信三氏の立場で読んでいる自分に気付きました。それは学生の頃読んでいたのとは異なる感動で、親の子供への深い思いがより一層感じられ、改めて別の角度からこの本の素晴らしさを味わった記憶があります。

それから30年余、この本を手本に文章を書くよう心掛けてはいるのですが、気持ちだけでは駄目なものですね。努力か才能か、ブログの自分の過去のコメントなど読み返すと、美しさは求めるべくもなく、そもそも正確に言いたいことが伝わっていないような文章が多くて愕然とします。日暮れて道遠し。明日小泉信三展を拝見して、何か少しでも学べたらと思います。
by nakayanh | 2008-05-14 02:22 | 読書