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増田明美のコラム讃

佐々木七恵さんと並んで日本の女子マラソンの草分けともいえる増田明美
さんは、今は陸上の解説や俳句の世界その他で大活躍をされています。
産経新聞にも「思ふことあり」というコラムを書いておられます。

彼女の最近のマラソンの解説は以前と比べ、選手の性格や趣味や家庭環境
など、取材の豊富さには感心させられるものの、勝負に対する正確で鋭い
解説に乏しく、正直言ってがっかりすることが多くあります。ロンドン
五輪でも、カーブの多いコースだから日本人女子も十分メダルが狙える、
等と実に的外れな解説をしていました。有森さんや千葉さんの方がずっと
まともな意見を言っていて、もう増田さんには御用解説しか無理かなと
思っていました。

しかし、今日の産経のコラムでは久々に鋭いコメントで感心しました。
ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授のマラソン好きに関連付けた内容の
コメントです。

それによれば、今の日本は第二次ランニングブームで、文化になりつつ
あるそうです。第一次ブームは1979年に来日したJ.カーター米大統領が
皇居近辺でランニングをして話題になったあたりだそうです。欧米は
フィットネス志向が強く、自己管理面でランニングが必要なのに対し、
日本はまだダイエット志向である点が大きな違いである点など分析、
フルマラソン完走者の女子率は米国の4割に対し、日本はまだ2割と、
まだ女子が出遅れていること、世界経済フォーラム発表の「男女格差が
少ない国」で日本は101位/135か国と主要国中最低、その要因として
マラソン大会での女性目線の不足を挙げています。なかなか内容豊富で
問題意識の高い、鋭いコメントで久々に真の増田さんの実力を見た気が
しました。
by nakayanh | 2012-10-29 20:54 | スポーツ