舘野泉・ラヴェル「左手のための協奏曲」

金曜夜JR中野駅から徒歩10分のなかのZERO大ホールで聴いてきました。
指揮は橘直貴、演奏は東京室内管弦楽団です。
会社のブラスバンドを指揮・指導してくれている先生が専門のトランペットで
出演するので、チケットを斡旋してもらったものです。

第一部は先ずグリンカの「ルスランとリュドミラ」序曲。オケの音が若々しく華やかで
曲に良く合っています。1200人ほど入るホールは明るく手頃で響も良好。

二曲目はベートーベンの「運命」超お馴染みの曲です。演奏はまあまあ。
ちょっと弦と管のバランスが悪いかな。第一楽章が終わったところでかなりの人達が
拍手。客質はいまいち。隣のおばさんはしきりに紙袋に手を突っ込んで
がさごそし、時々パンフでバタバタ仰ぎ、旦那に話しかけ、身を乗り出して
聴いていました(全部演奏中です)。

15分の休憩の後、舘野さんの協奏曲。舘野さんと言えばフィンランドを
活動の中心とし、叙情的で透明な質感のピアノで有名でしたが、
02年に脳出血で右半身が不自由になられました。そこからリハビリし、
左手だけのピアノ演奏で再起された強固な意志の方です。多くの作曲家が左手用の
ピアノ曲を舘野さんに献上しています。左利きの私としても心強く、嬉しいことです。

演奏はややオケと合わないところもありましたが、最後のカデンツァは情感がこもって
素晴らしいものでした。アンコールに叙情的な曲をソロピアノで。無知なため曲名を
知りませんでしたが、「冬ソナ」のバックで流れるようなロマンティックな曲でした。
舘野さんは舞台と袖の出入りに杖を使われず、アンコールで出て来てもらうのが
お気の毒でした。

最後はやはりラベルの「ボレロ」。折角のスネアドラムが指揮者の真正面で全く見えず、
気が利かず残念なことでした。演奏はホルンが少し危なかったけど、総じて良好。

楽団は70年の歴史を誇るそうですが、構成メンバーが割りと自由と言うか
客演も多いようで、個々人の技術は高いのでしょうが、オケの音としてやや纏まりの
なさが感じられました。

なかのZEROホールというのは公立なのでしょうか。休憩時飲み物はソフトドリンクしか
売っておらず、これでは大人の為のコンサートホールとはいえません。エコを意識してか
演奏中の会場も暑く、折角音の良いホールの印象を損ねて残念でした。
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by nakayanh | 2009-06-06 06:09 | 音楽