美術展はしご

19日水曜、年に一度の健康診断を受けて来ました。毎年行っている日比谷の帝国ホテルの隣の診療所です。終わると帝国ホテル1階でサンドイッチを食べられる券をくれるのだけが楽しみです。

健診は8時から始まり、10:30過ぎに終わり、下剤を飲んで、サンドイッチを食べてから上野に行きました。東京都美術館のフェルメール展は1時間半待ちと言うので、先ずは国立西洋美術館のV.ハンマースホイ展へ。

恥かしながら今回の展覧会で初めて知った画家ですた。新聞などで紹介されている絵が静謐なイメージで、フェルメールに共通するものを感じました。入りはまずまず。並ばずに入れますが、中は高齢者とおばさんで一杯です。

ハンマースホイ(1864ー1916)の作品90点近くと、その友人の画家二人の作品20点近く。よくもこれだけ集めたものです。良い企画でハンマースホイには圧倒されました。極端に色を抑え、殆どモノクロの墨絵のような作品が続きます。風景画には一切人が出てこず、室内の人物(殆ど妻のイーザです)は表情に乏しいか後姿です。椅子やピアノの脚がなかったり不思議を感じさせる絵が多いですが不自然さはなく、落ち着いて静かな気持ちにさせてくれます。無駄なものを一切省いた心象風景というのでしょうか。窓からの光と影のコントラストを描いた作品が多く、フェルメールの影響も感じました。

続いてフェルメール展、1:10待ちとかで、入場まできっちりその時間掛かりました。65歳以上は無料の日とかでウイークデイにも拘らず凄い人出、たまの休み(出勤扱いですが)に出掛けた私には災難です。幾らお年寄りだからと言って、生活必需品でもない全くの趣味嗜好の美術展を無料で見せると言うのは、金を払った人はおろか、当のお年寄りにも失礼ではないでしょうか。好きなものを見、好きなことをするには、それなりのコスト・犠牲を払うと言うのが至極まともなことだと思うのですが。しかも65歳なんて若過ぎます。

30数点しかないフェルメール(1632-75)の絵が7点も一気に見られると言うのは凄いことだと思います。それぞれ1枚しかない宗教画、神話の絵は初期の作品ですが共に想像以上に大きな絵でした。デルフトの町角を描いた「小路」、そして室内画。室内の人の動き心理と光と影の一瞬を捉えた彼の絵からは、いつも静謐さや落ち着きを感じていましたが、ハンマースホイをたっぷり観た後では、彩り豊かで饒舌に感じられる程でした。余りの人の多さに、落ち着いて観られないいらだたしさを感じたからかも知れません。

美術展を見るといつも、本当に日本は美術ファンが多いなあと思います。その殆どが中年のおばさんと言う印象です。今日は更にウイークデイでもあったのでお年寄りの多さにも圧倒されました。これだけ美を愛する人が多いのに、日本が美しくならないのも不思議だなあと思います。煙草やごみや空き缶を平気で道に捨てる人たちと、絵を観に来る人たちは全く重ならないのでしょうか。電車や街中で傍若無人のおばさんたち(おじさんたちも酷いですが)と、絵を観に来るおばさんたちは全く別なのでしょうか。そうも思えないけどなあ。
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by nakayanh | 2008-11-20 01:17 | 美術